2011年5月14日土曜日

帯の塗装

鉄道模型ほど精密で動く模型は無いと思います。車ではラジコンがありますが、クラッシュを前提にディティールを犠牲にしてでも強度を優先していますね。プラモデルはいくら精密でも基本動きませんし、あらゆる模型の中でも「からくり人形」のような見た目と機能を併せ持つ鉄道模型はすごいとおもいます。しかしこれだけすごい鉄道模型でも、常々言ってる事なんですが塗装をすると一番最低のランクになってしまうんです。塗装についてはプラモデルの模型誌を読むと「あかん、こんなんとてもやないけど太刀打ちでけん!」という物がゴロゴロしています。しかしそれでは鉄道模型モデラーとしてあまりにも情けない、この際ですから才色兼備な、もうワンランク上の仕上がりを目指してみませんか?今回はそう言うお話です。

題材は16番の南海1001型、俗にいう「ヒゲ新」ですが、Nゲージでも同じ事ができます。いや、むしろ小さいNゲージだからこそやって欲しい技です。塗装は濃い緑→マスキング→明るい緑と帯を塗る、とセオリー通りにやっています。

テープを剥がすと塗料のエッジがでますよね。
アップにすると…
これ、時間が経つと欠けたりして見苦しくなることもあるんですよ。そこで削ってしまいましょう!

タミヤのフィニッシュペーパーの1000番か1200番で帯のエッジを削ります。
慎重に、しかし大胆に。あまりやりすぎると下の濃い緑が出てきますから要注意。

で、削りました。

さて続いては毎度おなじみタミヤのエナメル塗料用のシンナーです。当社では塗装よりも磨くのに重宝しております。
ふきます。ひたすらふきます。まさに「えぐるようにふくべしふくべし!」(byたんげだんぺー)と言うぐらいきれいにします。一回だけでなくティッシュを何枚も使いふいていくと、削った粉やマスキングテープの糊がきれいに落ちてくれます。この作業は重要なんできっちりとやって下さい。この後クリヤーを吹きますが、この作業を適当にするとクリヤーの中に汚い粉や糊の成分が残ってとても見苦しくなります。
さてきれいになりました。それでも磨いた傷は残っています。どないしょ、どないしょ!
と、焦らなくても大丈夫!この後クリヤーを吹きましょう!「なんかあったらクリヤー吹いて調子を整えろ!」プロの合言葉です!わー!ついに言ってしまった。究極の裏ワザです。ええんかな?こんなんブログにのせて(笑)まぁインチキしてるわけではありませんから。むしろきれいに仕上げる技です。
なのに画像を撮るのを忘れてました。すいません。

そこで同じ方法で仕上げた富山地鉄14760系を載せておきます。
エンドウ製でたしか1999年か2000年の鉄模連ショーで販売されたキットを仕上げたものです。赤帯→アイボリー→グレーの順で吹いています。詳しい塗装工程はまた後日。

どうですか?この作業をするだけで印刷された帯にも匹敵する仕上がりにもなります。赤や青の帯にアイボリーの京王や小田急では効果てきめんですよ!
ただし金、銀などのメタリック系はしないでください。顔料ではなく粒子の集まりのメタリック系はクリヤーを吹いても傷が残ります。←経験者談。メタリック系の場合は以前にも書きましたがエナメルのシンナーで拭き取る程度にしておきましょう。もっともメタリック系は隠ぺい力が強いのでここまでエッジが出ることは無いしょう。濃い帯に明るい色の車体は必然的に塗る回数が多くなるんでこういう風にエッジが残ってしまうんです。
とりあえず初めての方は何がテストピースに吹いて試されて、磨くコツを覚えられてからされるのがよいでしょう。画像以上にカッコよくなりますよ!



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