2012年11月10日土曜日

復活です!そしてシールプライマーについてのお話です。

夏以降色々とありまして体調を崩しておりました。ようやく復活してきましたので、お待たせしているお客様には本当にもうしわけございません。今現在進めておりますので今しばらく猶予のほど、よろしくお願いいたします。

しかし今年で41歳、ついにバカボンのパパと同い年になり、厄年なんでしょうか?徹夜をすると数日間引きずる感じで体力の衰えを感じます。さらに厄年なんでしょうか?マスキングテープと一緒に塗料が「バリバリバリッ!」とはがれてしまいました!いえ、厄年ではありません。最近よくおきてる事なんです。JAMのお話や復活に伴い色々と書きたいことはあるんですが、今回は話題になっている事なんで取り急ぎ書かせていただきます。


注意!:タイトルにも文中にマッハ模型製の「メタル用シールプライマー」という製品名がでてきますが、決してマッハ模型様の製品が悪いというわけではありません。むしろシールプライマーは非常によい下塗り塗料です。アマチュアの頃にはかなりお世話になりました。ただ、今現在私は仕事で使うのでこの製品の原液である「ナトコ株式会社」製の「メタルシーラー」と言うのを使っております。この製品は最低でも1ℓからの販売ですので、普通のモデラーでは賞味期限内に使い切ることはまず不可能です。基本同じものですので同様の事が考えられると思い書かせていただきました。実際同じ問題がおきてるんですがね。また以下の文章には抜本的な解決法は記載しておりません。現在模索中なんですが、とりあえずは私が今まで経験したことを画像と共に書かせていただきます。

このブログをご自身の参考にされるのは全く問題ございませんが、あくまでも私自身の考察ですのでマッハ模型様やナトコ株式会社様への問い合わせの参考にはなさらないようお願いいたします。

 実は夏前に友人のMさんから「マッハ模型発売のシールプライマー の上に色を塗ってテープを剥がしたら塗料がはがれた!」との電話があったのです。そんな経験はないか?の問いに私は洗浄不足などを挙げたのですが「プライマーは残って塗料だけがはげる」と言われ「?」としか答えられませんでした。その後まもなくしてメタルシーラーが無くなり新しいものを塗料屋さんに注文しました。私は使用頻度から16ℓを買っています。購入後しっかり撹拌し、蓋を開けいつものように小分けしました。いつも通り使ってたある日の事です。車体の下半分をマスキングし、上半分を塗りました。さて、ドキドキしながらも楽しみな瞬間でもあるテープ剥がしです。すると!パリパリと音をたて下半分がプライマーを残しはがれてしまったのです!もう目の前真っ暗!プロもアマチュアも関係ありません。こんな事態に冷静にしていられるのは魔法使いぐらいの物です。とりあえず一度剥離し再塗装。今度は問題なく無事納品できました。その後も阪急や西武、京浜急行などを塗装しましたが特に問題もなく夏が終わりました。さあ!塗装の季節到来!と思えば文頭にあるようにちょっと体調を崩してしまい10月の中ごろから徐々に復活してきました。で!です。とあるお店からの依頼で塗った電車がまたはがれたのです!そしてその時気づいた事がありました。それが以下の画像です。

左を見てください。成分が沈殿しています。右は溶けています。共にしっかり撹拌したのですが、なぜこのような差が出たのかは今の所謎です。どちらもラッカーシンナーで溶いています。もっともナトコ様では溶かずに原液での使用しか推奨していません。ラッカーシンナーでは溶けないそうです。詳しくは

ナトコ株式会社 様の製品事業→金属用塗料をスクロールして「シーラー、パテ、その他」の欄のメタルシーラーの欄をご覧ください。詳しい仕様が載っています。

さて話を戻して再び比較画像です。
溶けてる状態です。これで塗装してもはがれることは無いと思われます。この時はしっかりと撹拌して使いました。つまり溶けないのは原液の撹拌不足!と思ったわけです。が!…。

溶けてない状態です。底に沈殿し、溶いてもモロモロのカスみたいなものが舞うだけです。これで塗った模型ははがれました。これもしっかり撹拌したわけです。こんな事は初めてなんで驚いています。

これに気づいたのはたまたま塗装に使ったのが余ったので、翌日床板を塗るのに使う為撹拌に使ってるモロゾフのカップに戻して一晩放置した時に気づきました。実際15分もあれば沈殿し始める事もわかりました。溶けていると三日三晩放置してもそう簡単には沈殿しません。二枚目の画像がそうです。なぜ溶けたり溶けなかったりするのか?そして何よりも夏の時期はなんで問題なかったのか?さらに同じ時に同じ塗料で同じ条件で同じ車両を8両塗装してるのに、はがれる車両はバリバリにはがれるのに、はがれないとなると全く何ともない。実際3両はがれて5両は何ともありませんでした。不思議です。Mさんが言うには「銀は問題ない」とも。ある程度の塗料の知識ならありますが化学となると全く専門外なのでどなたか詳しい方で原因を推測できる方はおられませんでしょうか?エアーへの水や油の混入も考えましたが、コンプレッサーからのエアには途中にレギュレーターをかましてあるので混入はまず考えられません。

先日六甲模型の床次さんにも聞いてみるとはがれたという話はあったとのことでした。とれいんの編集の西原さんにも関西合運の時に聞いたところはがれた話は聞いたことがあるとのことでした。前出のMさんといいこの話でどれも共通するのは今年の春以降のようです。Mさんはナトコの方へ問い合わせもされたのですが、メタルシーラーの成分は変わっていないとの答えだったそうです。う~ん…。困ったものです。

しかしどちらの状態でもプライマーはがっちり食いついてるんですよ!これが一番の謎なんです。もっともしっかり洗浄すればプライマーはいらないんですがね。エッチングプライマーとかが無かった時代は洗浄後、直でラッカーを塗っていたと以前のTMS誌に書かれていました。

とりあえず今なんとかするならばガイアノーツが発売している「マルチプライマー」で乗り切るほかないかもしれません。これも結構いいんですよ! GMの台車のプライマーにも使えますし、金属にも使えます。プラにも金属にもかなり強力です。原液は「ミッチャクロン」の製品名で販売されています。 当然16ℓもあります(笑)。当然ええ値段してますが…。ただ、1時間ぐらい乾燥にかかり、表面がベトつくのがちょっと…。これは上から塗料を塗ればなくなりますがね。このミッチャクロン、調べてみると16、3.7、1ℓの他にお手軽な缶スプレーもあるんです。、でもメタルシーラーの使いやすさも捨てがたいんですよ。さて、原液をそのまま使ってみるのも手なんですが、私のエアブラシのノズル径が0.8mmと大きいのであまり一般の方の参考にはならないと思うんですね。近いうちに予備の0.4mmの方でで実験してみます。

今はほとんど使われなくなったエッチングプライマーも一つの手ですね。わたしも高校の頃までは銀河のパーツなどに筆塗で使っていましたが真鍮工作を してエアブラシを持ってないとあまり意味がないようです。ただ二液式のエッチングプライマーは強力ですが避けた方がいいようです。強力過ぎてエアブラシの中までが反応して洗っても塗料が落ちないことがあるようです。(使った人の実話です)

しばらくは試行錯誤が続きそうです。まだ13ℓも残ってるし、この塗料結構高いんでもったいないんですよ~!!!涙目です。化学に詳しい方で何か気づいた方や自分はこんなことがあった!などのご意見がある方、コメント欄におねがいします。

1 件のコメント:

  1. 初めまして。いつも楽しく拝見させて頂き参考にしております。さて、プライマーのお話を拝見いたしましたが、私も以前に同じような体験をいたしましたのでコメントいたします。2年ほど前にNのブラスキット(南海)を組んでおりまして塗装しておりました。最初にマッハのシールプライマーをエアブラシで吹いて、その後に緑を吹きました。帯の部分をマスキングして剥がしたところ、ベロベロと緑だけが剥がれ落ちました。その時のショックというものは今でも忘れられないですね。まさに「ムンクの叫び」。その後プールに付けて再チャレンジするもまったく同じでした。場所によっては
    爪で剥がれるぐらい弱いんですよ。でもプライマーだけはしっかりボディーに付着してくれています。もうしばらくはセミの抜け殻のように放心状態。そんな事を3回も繰り返した挙句、意を決して「マッハ」に凸電してみました。すると「プライマーの乾燥時間は最低でも1日乾かしてくれ」と言われました。いつも私は30分ぐらい乾燥で塗装しております。今まで何度もその方法でやっていまして、剥がれた試しは1度もなく、いつもプライマーは半乾きの状態で塗装しておりました。ちなみに塗料もマッハカラーです。それと、衝撃的な事を1つ言われました。「プライマーは撹拌はしないで上積みの部分だけを使ってくれ」と言われまして。私はしっかり撹拌するものだとばかり思いびっくりしました。無論「マッハ模型」を批判するものではないのであくまでも自分の体験談ということで。ちなみに、プライマーと塗料はマッハから通販で購入し、容器のラベルも塗料の缶もピカピカの新しい物でした。それからはやはりマルチプライマーを使っています。勿論、剥がれることは1度もありません。
     以上が私の体験談です。何か塗料の成分や湿度の関係でしょうか、私も全く謎です。

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