2011年9月22日木曜日

久々の小技です。

以前コメントで「しのだやま」様に「小技が役に立ってます」と言われながらも長いことサボってしまいました。ごめんなさい。さてさて久々の小技ですが、洗浄について書かせていただきます。マッハ模型さんのブラスクリーンという方法もあるのですが、ここでは家にある物で済ますという貧乏企画です。(笑)
N、HO、プラ、真鍮を問わず塗装をするときは必ずきれいに洗うようにとお客様にも言ってきました。きれいな塗装面はきれいな地肌から、これが塗装するときの絶対条件です。そこで今回のED751039でも載せましたが、改めて洗浄の段階を詳しくお見せします。

まずサンポールを適当にかけます。これはほんま量なんか考えず適当にかけてます。なお、真鍮キットとコンバージョンキットの洗浄の場合のみです。プラキットではこの工程は必要ありません。

車体が浸せるまで水を入れます。

約15分ほど携帯をいじるなり漫画を読むなりしてすごします。(推理小説はやめられなくなる恐れがあるので時間つぶしには向いてません)そして水を抜いて…


クリームクレンザーをかけます。この時点ではそんなにきれいになっていません。それどころか、サンポール使った意味は?と思うぐらいピカピカではないです。


経験上、ジフなどのクリーム系が一番です。粉のクレンザー(ホーミングなど)は安いですがきれいになりません。ドラッグストアの安売りで安いからと思って買ったら全くダメで、改めてジフを買いに行かなければならないような間抜けな事が皆様には無いように、実体験を熱く書かせていただきました。(泣)

さて、古歯ブラシで磨きます。

力を入れすぎず、かつきれいになるように心をこめて磨きます。この段階で部品が外れることがありますが、それはハンダ付け不良が原因です。改めてしっかりとハンダ付けしてやりましょう。そしてハンダ付け後はこのクレンザーの工程から再開するといいでしょう。

水でしっかりと流すとピカピカになります。
実は昔は最初にクレンザーで磨いて中性洗剤洗う工程やったんですが、クレンザーでピカピカにするのが意外と手間なんです。ある日サンポールの存在を思い出 し浸けてみると大した効果はなし。「ま、ええか」とあきらめてクレンザーで磨くと…。あっという間にピカピカに!これはすごい!是非お試しください、奥さ ん!と言うぐらいきれいになったんです。 それ以来サンポールは手放せません。しかし、硫化水素自殺が世間を騒がせた一時期は入手しづらくなりました。シンナーといいサンポールと言い、お願いです から本来の使い方とは違う変な使い方はしないでください。普通に必要な人間が迷惑します。



さて続いて中性洗剤をかけます。これもサンポールと同じで適当に…。プラキットの場合はいきなり中性洗剤から洗浄開始です。


水をかけます。

これも15分ほど浸けます。このとき時間つぶしに雑誌でも読んでればいいでしょう。テトリスを携帯ゲームで始めると終わらなくなるのでオススメはしません。これも実体験です。

古歯ブラシでしっかり洗います。洗剤の成分が残ってるとやはりマスキングテープを剥がしたときに「ペリッ!」トいきますからしっかりと洗いましょう。

洗い終われば乾いたきれいなタオルの上に置き、水けを拭き取ります。プラキットとコンバージョンキットもここまでは同じです。

真鍮キットはドライヤーで強制乾燥。水道水の塩素が残るとやはり塗装面に影響するんでしっかりと乾かしましょう。ライトの電球ケースの中なんかは水が残りやすいのでしっかりとドライヤーをかけます。すると中にあった水が出てきます。それもしっかりとドライヤーの熱風で飛ばしましょう。

さあ、熱がさめたらそく塗装、プライマーをかけます。

ここで注意!プラキットやプラキットと組み合わせるコンバージョンキットなどは熱による強制乾燥はできませんので、柔らかい木綿のハンカチとドライヤーの冷風で乾燥させます。 コンバージョンキットなどは調子乗って熱風をかけますとプラ部品が溶けて変形します。この忠告を守れば、溶けた部品を見て唖然としながら「この部品ある?ある。ほな今から買いに行くわ…」と元気なくGM日本橋に電話して買いに行くようなことも防げます。もちろん…実体験です。


オマケ:古いカワイの模型もきれいに洗えばこの通り!
80系の塗りあがり。
70系の塗りあがり。
カワイ特有の光沢を出すには下地が大事です。ちなみにこのカワイのレストアはクリヤーは一切吹いていません。販売された当時のクリヤーを使わないラッカーの光沢のみで仕上げてられていたのを再現しています。本当の光沢とは一切小細工なしのこういう事をいうのかもしれませんね。カワイモデル製品のレストアにつきましてはモリヤスタジオの方へお問い合わせください。当工房が責任を持って往年の姿に戻してみせます。



1 件のコメント:

  1. しのだやま2011年9月25日 22:53

    こんばんは、しのだやまです。
    またまた目から鱗が落ちます。
    科学攻撃と物理攻撃との「併せ技」ですね。
    僕は今まで台所用粉末クレンザーで処理していました。
    それと酸洗浄と研磨洗浄の工程が逆でした。
    早速「小技」を試させて頂きます!!

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